2025年7月11日金曜日

週刊連載金曜日編『妄想ホラー短編集』Vol.1


 # 🩸金曜妄想ホラー短編集  

## 第1話『血まみれのレッドブル』


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> その翼は、本当に希望を授けてくれるのだろうか──?


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あの日、俺はひどく疲れていた。  

徹夜続きの残業、終わらないタスク、目の下にできたクマはもはや勲章だ。  

俺は自販機の前で立ち尽くし、ふと手を伸ばした。


**レッドブル。**  

いつもより、缶が赤黒く見えた。  

“限定パッケージか何かだろ”と、深く考えずに購入ボタンを押す。


> 「翼を…授けてくれよな」


缶を開け、ぐいっと喉に流し込む。  

……鉄の味がした。


──気がつくと、俺は**高層ビルの屋上**に立っていた。


背後から声がする。  

「ようこそ、こちら側へ」  

振り返ると、羽の生えた人間たちが立っていた。だが、彼らの羽は白くはなかった。  

**赤黒く、濡れていた。血で。**


> 「お前も、飛べるよ。翼、授かっただろ?」


誰かが俺の背中を指差す。  

見れば、俺の背にも同じような翼があった。  

筋肉を突き破るように生えた骨。  

羽根はボロボロで、赤い液体が滴っていた。


> 「さあ、飛ぼう。落ちたって、ここじゃ痛くないから」


誰かが笑う。  

誰かが飛び降りる。  

誰かが血を撒き散らして舞い上がる。  

俺も、俺も──


 

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「お客様…大丈夫ですか?」


コンビニの店員が、俺を揺り起こしていた。  

冷たい床。手には開けかけのレッドブル。  

口の中には、まだ鉄の味が残っていた。


俺は立ち上がり、商品棚に目をやる。  

──そこには、赤黒い限定缶などなかった。  

レッドブルは、いつもの**青と銀のデザイン**のままだ。


ただひとつだけ違ったのは。


> **自分の背中が、やけに重たく感じることだった。**


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### 🥤登場アイテム  

#### ▶ レッドブル(Red Bull)  

過酷な毎日に“翼”を授けてくれる定番エナジードリンク。  

だが、翼の形は……飲む人次第かもしれない。



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📅 次回の更新は **7月18日(金)**  

次の妄想は、「あなたの喉の渇き」に忍び寄ります──

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